YomiToku Studio マニュアル

YomiToku Studioの使い方

作成したい成果物からワークスペースを選び、基本的な作業手順やクイックスタートを確認できます。

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YomiToku Studioの概要

YomiToku Studioは、画像やPDFをブラウザ上で読み取り、修正・出力できる日本語OCRツールです。 目的に応じて、「文書解析」「帳票解析」「帳票入力」の3つのワークスペースを使い分けます。

目的からワークスペースを選ぶ

最終的に作成したい成果物に応じて、使用するワークスペースを選びます。

目的ワークスペース/作成できるもの
文書全体を読み取りたい文書解析/Markdown、検索可能PDFなど
帳票の項目や表をデータ化したい帳票解析/CSV、JSON
帳票へ文字や画像を書き込みたい帳票入力/記入済みPDF

帳票から情報を取り出す場合は「帳票解析」、帳票へ情報を書き込む場合は「帳票入力」を使用します。

各ワークスペースの基本フロー

作成する成果物に応じてワークスペースを選択した後、次の手順で作業します。

文書解析

画像・PDFを読み込む文書全体をOCRする文字や領域を確認・修正するMarkdown・検索可能PDFなどへ出力する

帳票解析

帳票を読み込む項目と表として構造化する項目名・値・表を確認・修正する必要な項目を選び、CSV・JSONへ出力する

帳票入力

帳票テンプレートと帳票画像を読み込む入力用のページを作成する各項目へ値や画像を入力する記入済みPDFを出力する

帳票解析と帳票入力の連携

帳票解析で保存した帳票テンプレート(JSON)を帳票入力で読み込むと、項目や表の構造を入力欄として利用できます。帳票テンプレートを使わず、帳票入力だけで既存の帳票画像へ入力することもできます。

初めて使う方

初回は、文書解析または帳票解析を開くと解析モデルのダウンロードが始まります。 帳票入力ではモデルのダウンロードは不要です。

やりたいことから探す(全体逆引き)

やりたいこと見る場所
文書を読み取る・修正する
文書をテキスト・Markdownにしたい文書解析のクイックスタート
読み間違いを直したい文書解析: テキストの修正
個人情報を黒塗り(マスキング)して配りたい文書解析: マスキング
検索できるPDFを作りたい文書解析: 出力
文書から図や表だけを抽出・コピーしたい文書解析: コピー
帳票からデータを取り出す
帳票の項目と表をデータ化したい帳票解析のクイックスタート
帳票から必要な項目だけ出力したい帳票解析: 構造ツリーで出力項目を選ぶ
読み取った値をExcelで使いたい(CSV)帳票解析: 出力
同じ書式の帳票をまとめて処理したい帳票解析:一括解析(応用)
帳票テンプレートを繰り返し使用したい帳票解析:テンプレート(応用)
帳票へ入力する
帳票に文字を書き込みたい帳票入力のクイックスタート
印鑑(ハンコ)や署名の画像を押したい帳票入力:画像(署名・印影)
CSVの名簿から帳票をまとめて作りたい帳票入力: まとめて記入(差し込み)
保存・環境設定
作業を保存して後日再開したいこのページ: 保存と再開
ダウンロード容量を知りたいこのページ: モデルのダウンロード

共通機能(詳細)

3つのワークスペースは、基本的な画面配置と操作方法を共有しています。表示されるタブや編集項目は、ワークスペースによって異なります。

起動画面

トップページには「文書解析」「帳票解析」「帳票入力」の3つのカードが並びます。 カードを選択すると、該当するワークスペースが起動します。 自動保存された作業があるワークスペースには「保存された作業があります」と表示されます。

各ワークスペースの右上にある「使い方」を選択すると、そのワークスペースのマニュアルが開きます。

起動画面の3カード
起動画面。3つのカードから使用するワークスペースを選択します。

画面構成と左レール

画面は、次の5つの領域で構成されています。

  • 左レール — 操作の入口(Files / Tools などのタブ)。
  • ページ一覧 — 追加したページと状態。
  • 画像ビュー — 解析結果を重ねた画像。
  • 右パネル — 読み取り結果の確認・修正。
  • 上部バー — 元に戻す/やり直す/ページ回転/使い方/設定(歯車)。
共通の画面構成
左から左レール、ページ一覧、画像ビュー、右パネル。上部にバーが載ります。

左レールのタブはクリックで開きます(ホバーでは開きません)。 開いたパネル(フライアウト)は、Esc、パネル外側のクリック、 またはレールからポインタが離れると閉じます。

  • 文書解析のタブ: Files / Tools / Masking / Copy / Export
  • 帳票解析・帳票入力のタブ: Files / Tools / Template / Batch / Export

Batch は帳票解析では「まとめて解析」、帳票入力では「まとめて記入」です(いずれも応用機能)。

Files フライアウト
Filesタブ。ファイル、フォルダー、スクリーンショット、プロジェクトの入出力をまとめて扱います。

ツール状態帯

ツールやモード(マスキング・複数選択など)が有効な間は、画像ビュー上部に状態の帯が表示されます。 帯には現在のツール名、操作ヒント、「解除(Esc)」ボタンが常に見えます。 3ワークスペースとも同じ位置です。

画像ビュー上部のツール状態帯
モードが有効な間は帯に状態と「解除(Esc)」が表示されます。

ページ一覧

追加したページは「未解析」としてページ一覧に並び、既定ではすべて解析対象に選択されます。 一覧のページを選ぶと、解析前でも中央の画像ビューで内容と向きを確認できます。 不要なページのチェックを外し、一覧上部の「選択したページを解析」を選ぶと解析を開始します。

未解析ページの解析対象選択
解析前に対象ページを選択します。チェックを外したページは未解析のまま残ります。

「向きを自動補正」を有効にすると、解析前に画像の向きを判定して補正します。 誤った向きに補正された場合は無効にし、手動で90°回転してから対象ページを再推論してください。 ページ単位で処理の中止、再実行、削除も実行できます。

解析済みページを表示し、上部バーの「再推論」を選ぶと、同じ画像を再推論します。 YomiToku Proでは有効な解析セッションに紐づく同一画像として検証され、利用数には追加計上されません。

並べ替えボタン(↑↓)でページの順番を変えられます。 この並びがZIPや連結PDFの出力順になります。 帳票解析・帳票入力では「複製」で同じページをもう1枚作れます。

帳票解析・帳票入力では、一覧の先頭にテンプレートのカードが固定表示されます。 読み込み状態と項目数を確認できます。「テンプレートを読み込む」「項目一覧を見る」「外す」は、このカードから実行します。 帳票入力ではこのカードが基底帳票を兼ね、「ページを追加」で書き込みページを作れます。

帳票解析でのテンプレート指定は任意です。テンプレートを読み込むと、一括解析時に自動適用されます。

ページ一覧のステータス
解析対象を選択して実行します。帳票系では先頭にテンプレートのカードが付きます。

共通のキー操作

操作キー説明
解除Escツールやモードを解除して通常状態へ戻します。選択は保たれます。
削除Delete選択中の要素を確認なしで削除します。Ctrl+Z で戻せます。
元に戻す/やり直すCtrl+Z / Ctrl+Yページ単位で編集を戻します / やり直します。
複数選択Ctrl+クリック要素を選択に追加します(macOSではCommandキー)。
画像ビューの移動中ボタンドラッグツールの種類にかかわらず、画面をパンできます。
拡大・縮小Ctrl+ホイール画像ビューの表示倍率を変更します。

ワークスペース固有のキーは、各ページ末尾のショートカット一覧を参照してください。

保存と再開

プロジェクトの保存と読み込み

  1. 左レールの Files を選択します。
  2. 「プロジェクトを保存」を選択します。
  3. 編集状態がJSONファイルとして保存されます。
  4. 再開するときは「プロジェクトを開く」で保存したJSONを指定します。

自動保存と復元

作業状態は同じブラウザ内に自動で保存されます(マスキングや入力値も対象です)。 再訪時に復元バナーが表示されたら、「前回の続きから再開」で前回の状態へ戻せます。

保存データを消したいときは、復元バナーの「破棄」を押します。

復元バナー
再訪時のバナー。「前回の続きから再開」または「破棄」を選びます。

設定(共通)

設定は上部バーの歯車から開き、Esc で閉じます。 表示される項目はワークスペースによって変わります。 ここでは3ワークスペース共通の項目を説明します。

ワークスペース固有の設定は各ページを参照してください: 文書解析の設定 / 帳票解析の設定 / 帳票入力の設定

領域表示の濃さ

画像ビューに重ねる単語・段落・セル枠の濃さです。 50%が基準で、上げると領域が見つけやすく、下げると下の画像が見やすくなります。 選択中・マスク・編集ハンドルは、見落とし防止のため常にはっきり表示されます。

設定モーダル
領域表示の濃さは画面表示にのみ反映され、コピーや出力の内容には影響しません。

PDF 処理の DPI

PDFを画像化する解像度です(既定150)。 上げると小さな文字を読みやすくなりますが、処理は重くなります。 変更は以降に追加・再解析するページへ適用されます。

解析エンジン

通常は「ブラウザ内」で解析します。YomiToku Proを契約している場合は、トップ画面下部の 「解析エンジン」から「YomiToku Pro API」へ切り替えられます。

解析エンジン特徴
ブラウザ内画像を外部へ送信せず、この端末上の軽量モデルで解析します。初回はモデルのダウンロードが必要です。
YomiToku Pro API組織が用意したProサーバーの高精度モデルで解析します。ブラウザ用ONNXモデルはダウンロードしません。
  1. YomiToku ProのDockerコンテナまたはサーバーを起動します。
  2. トップ画面下部の[接続設定]を開きます。
  3. [接続先URL]へ同じ端末のDockerなら http://127.0.0.1:8000 を入力します。
  4. [APIキー]へ管理者から案内されたStudio APIキーを入力します。
  5. [接続テスト]を選択し、すべての診断が成功することを確認します。
  6. [保存して使用]を選択してから、使用するワークスペースを開きます。
YomiToku Pro APIの接続設定
接続先URLとStudio APIキーを入力し、接続テスト後に保存します。

文書APIと帳票APIが同じサーバーの場合、「帳票APIを別の接続先にする」は空欄のまま使用します。 別々のサーバーを利用する場合だけ、この項目を開いて帳票APIのURLとAPIキーを入力します。

接続設定にはProのライセンスキーではなく、Studio API用に発行されたAPIキーを入力します。 APIキーはこのブラウザの端末内に保存されます。共用端末では使用後に接続設定を削除してください。

Pro使用中は接続設定に利用数と上限、画面下部に残りページ数が表示されます。 「ブラウザ内」へ戻す場合はトップ画面へ戻り、解析エンジンの「ブラウザ内」を選択します。

動作環境とモデル

動作環境と対応形式

推奨ブラウザは最新版の Chrome、Edge、Safari です。 入力形式はJPEG、PNG、BMP、PDFに対応しています。 PDFは設定のDPIで画像化されます。

モデルのダウンロード

ダウンロードはワークスペースを開くと自動で始まります。 画像を追加する前から進みます。終わるまで解析は始まりません。

ワークスペース容量内訳
文書解析約250〜300MB文字検出・文字認識・レイアウト解析のモデル一式。
帳票解析約490MB文書解析と共通のモデルに、セル検出モデル(173MB)を追加でダウンロードします。
帳票入力不要構造はテンプレートが持っているため、モデルを使いません。

ダウンロードしたモデルはブラウザのキャッシュ(Cache API)に保存されます。 ダウンロードしたモデルがブラウザのキャッシュに残っている場合、2回目以降は再ダウンロードせずに利用できます。 進捗はステータスバー(帳票解析では画面中央の進捗パネル)に表示されます。

モデル準備中の表示
初回利用時にモデルをダウンロードします。キャッシュに残っているモデルは、2回目以降の利用時に再使用されます。

プライバシー

画面下部のステータスが「ブラウザ内処理」の場合、画像は外部サーバーへ送信されません。 処理はすべて端末内のブラウザで行われます。

「サーバー処理」と表示されている場合は、画像を接続設定に表示されたYomiToku Proサーバーへ送信して解析します。 機密情報を含む画像を扱う前に、組織から案内された接続先であることを確認してください。

ブラウザ内処理のステータス表示
処理方式、実行方式、ページ進捗、ズーム倍率は下部ステータスバーで確認します。

トラブルシューティング

うまく動かないとき

  1. モデルのダウンロードが失敗する場合は、ネットワークを確認してページを再読み込みしてください。
  2. ページがエラーになった場合は、ページ一覧から再実行します。
  3. PDFが粗い場合は、設定でDPIを上げてからPDFを追加し直してください。
  4. 画像が大きすぎて重い場合は、ページを分割するか解像度を下げた画像で試してください。
  5. YomiToku Proへ接続できない場合は、トップ画面の[接続設定]で接続テストを実行し、URL、APIキー、Proサーバーの起動状態を確認してください。

社内LAN(http)で開いたときの制限

http:// + IPアドレスのように、httpsでないURLで開いているときの制限です。

ブラウザの一部機能は https か localhost でのみ使えます。 このためモデルがキャッシュされず毎回ダウンロードになり、クリップボードへのコピーも使えません。 https で配信するか、localhost で開いてください。